よさこい未経験のアラサー男が登録2年で事務局に入るまで

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
19期事務局のはじめです。
「ぴとぅとの縁、つながり」をつづるこのブログ企画。
これまでかなり前からぴとぅと関わってきたメンバーの文章が続きましたが、僕はぴとぅ歴=よさこい歴=3年弱とちょっと違うタイプです。

なので、古い歴史を振り返ることはできないのですが、踊りとは縁もゆかりもないアラサーの男がよさこいと出会い、ぴとぅと出会って事務局に入るまでの話をまとめてみました(ぴとぅを知ったキッカケはこれまで話すと長くなるのでネットで検索したことにしてましたが、今回真相を初めてお話しします笑)。

始めたばかりで不安な人や、これから入ろうかなと迷ってる人や運営に興味ある人などなどのみなさんに何かしら参考になればうれしいです。

なお、忙しい人は見出しだけ拾って読んでもらえればストーリーが何となく伝わるようになっております!

『君が踊る、夏』でよさこいを知る

よさこいを知ったのは2010年に映画『君が踊る夏』を見たことがキッカケ。
その後付き合うことになる女の子との初デートに行ったのですが、なぜこの映画をチョイスしたのかは覚えていません。何かの導きだったのかしら。

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映画の終盤。
色々あったけど、溝端クンも含めてチーム全員でよさこいを踊るシーンがとても印象に残っていて、いつか本物を見に行きたいなという気持ちがココロの片隅にありました。

7年後、高知へ

時はたち(映画を見に行った彼女とも別れ)、2017年8月についにその時がやってきました。僕は昔から1人旅が好きで、毎年どこか行ったことのない土地にテーマを決めて乗り込むのですが、2017年はそのテーマを

「四国2大祭りめぐり」

に設定したわけです。
高知よさこい祭り→徳島阿波踊りをはしごするというありがちなプラン。
一回生で見られればOKという軽いノリだったので、どんな会場あるとかは特に調べずにぶっつけで高知へ。

とらっくのトラックに話しかける

1日中色んなチームをはりまや橋商店街で「すごいな~」とか思いながら見ていたわけなのですが、当時「どこいこサービス(どの会場でどのチームが踊っているかわかるサイト)」の存在を知らなかったので、よさこい大賞とか取っている有名チームはどこで見れるのかわからない。

そんな時、はりまや橋筋商店街の近くを「とらっくよさこい」と書いたトラック(地方車という名前は知らなかった)が通ったのです。
歴代受賞チームの表は事前にネットで軽ーく眺めていて、「とらっく」という変わった名前のチームが一時期上位入賞しまくっていたことや、最近は「ほにや」というところが圧倒的に強いということくらいは記憶にありました。

「せっかくだから有名チームも見たい!」

と思って、信号待ちしていた「とらっくの車」の方に走って近づき、運転手の人に

「次はどこの会場行くんですか?」

と聞いたところ、

「中央公園やき(語尾はわすれました笑)」

とのこと。親切な高知の人々に聞きながら夜の中央公園へ。
そこで見た夜の巨大ステージと演舞が僕の人生を大きく変えていくことになります。

はりまや

とらっくの車に話しかけた道路

『鯨波(とき)の声』の衝撃

本祭2日目の夜の中央公園は受賞チームの演舞の連続でした。
とらっくよさこいを無事見た後に登場したのが名門・旭食品。
2017年金賞受賞演舞・鯨波(とき)の声(youtubeに飛びます)。

ダンスとの出会い

こういう感じになりました(イメージ)

ちゃんと踊りを見たことなんてない自分でもすごさがわかる圧巻の演舞で、言葉が出なかった。ここまで1日見ていたよさこいとは全く別の物に思えるほどの衝撃を感じました。
代表の記事や虎日記にも似たような場面がありますが、誰しも一度は通る道なんでしょうか。

大阪に帰った後、旭食品は女性のみで構成されるチームで、メンズは入れないと知ってとても残念に思ったものです。

十人十彩のミーティングに潜入

最後に登場したのが、言わずと知れた十人十彩(知らなかったけど)。
演舞も感動してその後、旭食品と同じく100回以上動画見ることになるわけなのですが、印象に残ったのはお祭り終了後のミーティング。
総踊りまで見終わって中央公園を去ろうとしていたその時に、さっきまでステージで踊っていた皆さんが集まって終わりの会をしてたんですよね。
代表の人や振付師らしき人やリーダーっぽい人が順番に胸アツなお話して、大賞受賞をみんなで喜んでるわけです。青春ですよね。
一生懸命練習してきた日々(してないけど)が思い出されて、見ている自分も感動。

青春

十人十彩のミーティングに青春を感じました

迷子の踊り子が語る「ぴとぅ」

その後中央公園から人が引き始めたので、夜の高知を散策。
信号待ちをしていると衣装を着た女の踊り子さんに高知駅への道を聞かれます。

(高知人がなぜ道を!?)

と思ったけど、踊り子さんとコミュニケーションするチャンス。
道は把握していたので、駅まで送っていくことにしました(積極的)。
そしてこの出会いが本題のぴとぅに繋がるキッカケとなったのでした。

話しながら聞くところによると、

・大阪在住の女子大生
・でも東京のチームに参加
・夜行バスで大阪に帰る

そして、過去にも高知で踊ったことあるよさこい事情通だと判明。これ幸いと色々質問。

どうやら、大阪にも高知まで踊りに来ているチームが複数ある模様。
事情通の彼女は各チームの特徴をわかりやすく説明してくれます。

ちなみに「ぴとぅ」の説明は印象的でよく覚えていて、

「ワイワイ系と見せかけたガチのチーム」
「ぴとぅで一番うまい子はアタシの後輩」

とのことでした笑
2つ目はマウンティングされてるのかな、、、

ともかく、十人十彩を見た直後で、PL学園的な死ぬほど練習してきました!
みたいなノリにあこがれていたのでガチなのはむしろ好ましい。

でも、こちとらダンスどころか体育で(保健のテストは高得点なのに)10段階中6以上は取ったことのない低スペック運動神経の持ち主。
ちゃんと練習についていけるのかが気になりまくり、事情通の踊り子さんに質問。

はじめ:「初心者でも入れるんかな?」

事情通:「オーディションとかないし、初心者でも鳴子からしっかり教えてくれると思いますよ」

この時点でよさこいを始める決断はしていなかったものの、貴重な情報が、そしてぴとぅとの縁がこの事情通の踊り子さんからもたらされたのでした。

みちきき

迷子の踊り子がぴとぅへの縁を運んできてくれました

公式DVDで「田村千賀」を知る

阿波踊りを見て、大阪へ。
帰ってきても高知の光景が頭から離れず、毎日毎日youtubeでよさこい祭りを振り返っていました。

youtubeの動画ってほとんどカメラが固定された動画なんですよね。
色んな画角の動画も見たいじゃないですか。

というわけで、高知県商工会議所連合会さんが販売している公式DVDまで購入することに。※ちなみにここから購入できます

早速このDVDを見るわけですが、Youtubeと違って各演舞の前にそのチームの振付師と作曲家と都道府県名とかが表示されるんですよね。

で、何回も見ているとよく出てくる名前を覚えちゃうわけです。
ここのチームもさっきチームもこの人が振付なんや!という感じで。

特によく見たのが

「田村千賀」

という人でした。
勝手なイメージでめちゃめちゃ怖い鬼のような顔をしたスパルタコーチみたいな人を想像してました(千賀先生すみません笑)。
ここから3年もたたないうちに、「DVDの中の有名人」と飲み会でご一緒させてもらうことになるなんて人生わからないものです。

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公式DVD。

体験会、そして登録

よさこい祭りから1か月後、やはり見ているだけではなく踊る側に回りたい気持ちが抑えきれずに2017年9月20日、事情通の踊り子さんから聞いていた「夢源風人」の体験会に参加。

大阪城公園の練習場所に行くと懐かしの鳴子の音が聞こえてきて胸が高鳴りましたよね。

今同じ事務局メンバーをさせてもらっているつもりさん・たいがさんから規約やら高知のことやら色々と教えてもらう中で、どうやら事情通の踊り子さんが言っていたイメージは大体合っていることがわかってきました。

そして、チームの人の会話の端々に「チカセンセイ」という名前が聞こえてきます。

はじめ:「チカセンセイって田村千賀ですか??」

つもり:「そうそう!(心の声:なんで知ってるんや)」

なんと、想像以上にガチのチームらしい。

肝心の踊りは「ハレ晴れ」のよさこい節の部分を振り落としてもらったのですが、短いフレーズなのに全然覚えられない&体がついていかない><


それでも当時のインストのY君が優しく教えてくれたのと、たいがさんの言っていた「うちは過保護やから」というフレーズ、そして「あの」田村千賀の振付!というわけでかなり前向きな気持ちで体験会を終えました。

「この環境なら自分でも続けられるかも」

と思う一方、やっぱり不安な気持ちもあって4日間悩みました。
悩みすぎてその4日間は1日に8時間しか眠れなかったほどです。

悩んだ結果、体験会で「前向きに考えてるので、お世話になることがあればよろしくお願いします」とあいさつした時に、現代表・かなーみさんからの

「お世話になろう!」

と言ってもらった記憶の中の声に後押ししてもらってハレてぴとぅメンバーとなりました。

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ぴとぅライフはここから始まりました

ぴとぅの「過保護」を受ける

ご縁があって登録してからは体験会で聞いていた通り、過保護体制にお世話になりまくりましたよね。

例えば、

・ハレ晴れのイントロ(約20秒)の振り落としに練習会4回(3h/回)かかる

・11月の四日市よさこい祭りに間に合うようにインストMさんの自宅で特訓してもらう

・18年ココロ咲く夏でも、補講をたくさん開催してもらう

・「先生練」で千賀先生の生指導を受ける(実物はとてもやさしいお顔の先生でした^^)

・能登、高知と遠征のバスやホテルも全部チームで手配してもらう

・特に高知では給水や救護体制(初めての高知は足の裏に穴があき、2回目の高知は熱中症で倒れこみました)の整いっぷりには感動しましたよね

・勤務先のイベントに依頼演舞で来てもらう

などなど、あげればキリがありません。
貴重な時間を割いてくれた当時の事務局さん・インストさんには感謝しかないですね。

信念を持つ

そして時はたち、↓の写真のようなめざましい成長(!)をとげる中である信念を持つようになりました。それは、

何かを始めるのに遅すぎるということはない

というもの。

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【BEFORE】デビューの舞。必死過ぎて笑顔の余裕がない。

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【AFTER】保護のおかげで(時々)笑顔で踊れるようになりました

見学で見せてもらった演舞は、とても自分ができるようになれるものには思えなかったけれど、レベルはともかく2か月後には隊列に入って踊らせてもえたし、その8か月後には高知で3日間踊りきることもできるようになりました。

強い思いを持って続けていれば応援してくれる人がいると教えてくれたのがぴとぅでした。

ぴとぅには小・中学生のメンバーもいたりして、

「この子たちみたいにもっと早くよさこいに出会ってたら振り覚えるのもこんなに苦労しないんかなぁ」

なんて思ってたこともありますが、千賀先生の

「1番いいタイミングで(よさこいに)出会ってるんです」

という名言を聞いてからはそう思うようにしています^^

「人と比べるんじゃない、比べるのは昨日の自分、1日前の自分、1分前の自分(By Chika Tamura)」

というわけで、個人的な話ですがコロナで踊れない今の時期に今まで全然やったことのない勉強を始めてみることにしました。

きっと苦労するんですけどこんな難しい踊りを0から踊れるようになったんだからきっと大丈夫だと思ってます。

目には見えない思いをつなぎたい

2017年に登録した時に、事務局に送ったメールを見返すとこんなことが書いてありました。

さて、いろいろ考えた結果、登録させていただこうと思います。
持ち前の運動神経のなさで大きなチームの足を引っ張るんじゃないかと
不安なのですが、最初は過保護体制に甘えさせていただいて、1日も早く
保護する側に回ることができれば
と思います。

この気持ちはずっと持ち続けてまして、ちょくちょくお祭り担当や忘年会スタッフとかは手伝わせてもらっていましたし、昨年代表のかなーみさんに事務局に誘ってもらった時も即答こそできなかったものの、ほとんど引き受けることは決めてました。

「目には見えない思いのつながり」ってよく言うじゃないですか?

「思い」って色んな解釈がありますが、僕の中では「やさしさ」だと思っています。上に書いた「過保護」は全部やさしさから来てるものなんじゃないかと。
これまで公開されている先輩たちの記事を読んでいても、さらにその先人たちからのやさしさを受け継いでこられたんだろうなーと感じます。

渡る世間は鬼ばかりな世の中でこういう環境ってかなりレアだと思うんですよね。見逃しているダークサイドがどこかにあるのかもしれませんが笑

代表が「大切な場所は自分で守らないといけないと思う」と言ってましたが、19年間受け継がれてきたやさしさをこの先もつなぐお手伝いをちょっとでもできればなと思ってます。

とは言え、ぴとぅ歴もよさこい歴も浅い自分一人でできることなんて知れてますので、ぴとぅの歴史を作ってこられた事務局の先輩やチームのみんなの力を貸してもらって、今はちょっとアレですけどこれからは一緒に楽しい時間を作れたらいいなと思っています。

長文最後まで読んでくれてありがとうございましたm(__)m

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